サン工業株式会社

めっきQ&A

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亜鉛めっきのウィスカー(ホイスカ)対策

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 ウィスカー(Whisker、ホイスカ、ウイスカとも言います)はめっき表面に生成する細い針状の物質で、最も一般的なのは、銅素材にすずめっきを直接処理した際に生成するものになります。銅素材にすずめっきを行うものは、端子や基板などいわゆる弱電部品に使用される場合が多く、めっき表面に生成したウィスカーによって、基板がショートして回路に不具合を起こすことから、下地にニッケルめっきを行う、リフローを行う、などの対策が取られています。

 実は鉄製品に亜鉛めっきを行う場合にも写真のようなウィスカーが発生することがあります。亜鉛めっきも電装部品のカバーに使用されるものがあり、ウィスカーの発生を抑制した亜鉛めっきが必要になることがあるのです。

 亜鉛めっきのウィスカーの発生については、素材の状況や光沢剤の添加量、めっきする電流などの影響を受けるのですが、実は、めっきの液種類によっても違うことがわかっています。亜鉛めっきは、現在は、有害物質が少なく、三価クロメートとの相性のよい「ジンケート浴」が一般的になっていますが、昔ながらの「シアン浴」を用いることで、ウィスカーの発生を抑制することができることが知られています。だだ、シアン浴は、めっき液の組成に毒性の強いシアン化合物を用いることから、取り扱うめっきメーカーが大幅に減ってきているのが現状です。

 サン工業では、従来から自動車電装部品のカバーにウィスカー対応のため、シアン浴を用いてきた実績があり、自動めっきラインや大物対応可能な手動ラインなどでシアン浴を用いた亜鉛めっきの処理が可能です。

※ジンケート浴や酸性浴もライン化していますので、三価黒クロメートや鋳物へのめっきも対応可能です。

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