黒いめっきの表面(黒色無電解ニッケルめっき)
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黒い表面を持つめっきを選択する際に、寸法安定性を重視する場合には黒色無電解ニッケルめっきが選択肢の一つになります。亜鉛めっきでは製品の場所によって膜厚に違いが生じてしまいますし、黒色クロムめっきではめっき厚が薄く、耐食性への懸念があります。
ただ耐傷性ということになると、どの黒色めっきでも一長一短があります。黒色無電解ニッケルめっきは、亜鉛の黒色クロメートと同じようにめっき自体は黒色をしているわけではありません。仕組みとすると、通常の無電解ニッケルめっきと同様のシルバーの無電解ニッケルめっきを行い、そのあと酸性の溶液に浸漬することで表面が溶解し、黒色外観を呈するとともに微細な凸凹で光の反射を抑えることで漆黒の外観とすることができます。
皮膜の硬さ自体は無電解ニッケルめっきと同様、Hv500程度はありますので、同じ圧力で傷をつけた場合には亜鉛めっきの三価黒クロメートよりも耐傷性は優秀です。また、黒色皮膜の耐熱性も、黒クロムに次いで優秀です。
〇黒色無電解ニッケルめっきの表面
めっき後の表面溶解反応で生成した細かい凸凹が光の反射を抑え、黒色の表面を作り出しています。
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