サン工業株式会社

めっきQ&A

めっきの開発や研究、製造によって得られた
ノウハウやあれこれについて質問形式でお答えいたします

サン工業の硬質銀めっき(Ag)

  • 機能

サン工業では機能性に特化した硬質銀めっきが可能です。
弊社独自の技術によりお客様の要望や課題にお応えしています。

なぜ銀めっき?

金属の電気伝導(電気を流しやすい)が一番優れている

様々なめっきの中で、電気伝導においては銀めっきが一番優れています。

めっきの電気伝導順位
  • 1位:銀
  • 2位:銅
  • 3位:金
  • 4位:アルミニウム


電気的特性に優れている銀めっき(Ag)

銀めっき(Ag)は電気的特性に優れています。このため、再生可能エネルギーで発電した電気をムダなく活用することができます。

金属で最も電気抵抗が低いため、電気接点部分に多く用いられます。「SDGs」「カーボンニュートラル」で電動化が進んでいく中、通電ロスを最大限無くすために重要接点箇所に用いられるケースが増えています。特に電気自動車(EV)の充電端子として銀めっき(Ag)が注目されています。


銀めっきの仕様事例
  • EV自動車充電用コネクタ
  • 電気・電子部品 製造装置


次世代向け用途としての銀めっき(Ag)

銀めっき(Ag)は電気伝導性・抗菌性・ボンディング性などに優れていることから、電子部品、装飾品、食器など幅広く利用されています。
最近では、より多くの電流を流す必要のある電気自動車のコネクターなどに硬質の銀めっきが用いられるケースが増えてきています。


「SDGs」「カーボンニュートラル」対策として、銀めっきが注目されています

2050年温暖化ガス排出の実質ゼロ(カーボンニュートラル)に向けて、世界が取り組みを進めています。石炭・石油などに代用できる再生可能エネルギーで発電した電気をどのように扱うか、蓄えるか、流すかに着目が集まっています。

カーボンニュートラルとは

地球規模の課題である気候変動問題の解決に向けて、2015年にパリ協定が採択され、世界共通の長期目標として、下記を合意しました。

  • 世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて2より十分低く保つとともに、1.5に抑える努力を追求すること(2目標)
  • 今世紀後半に温室効果ガスの人為的な発生源による排出量と吸収源による除去量との間の均衡を達成すること

この実現に向けて、世界が取組を進めており、120以上の国と地域が「2050年カーボンニュートラル」という目標を掲げているところです。

カーボニュートラルとは(脱炭素ポータル|環境省)


「銀めっき」と「硬質銀めっき」

硬質銀めっきとは

耐摩耗性が高く電気自動車(EV)の充電コネクターや端子に用いられます。皮膜が高く光沢があるのが特徴。光の反射率も高く、LEDバックライト周辺部品にも用いられます。

硬さの比較:「銀めっき」と「硬質銀めっき」


銀めっき

硬質銀めっき

ビッカース硬さ (HV)

60-80

130-150

通常の銀の硬さはHV(ビッカース硬度)60-80です。
この硬さでは擦りに弱いため、少しの擦りで剝がれやすく脆いという問題が発生します。

その課題を解決するのが「硬質銀めっき」です。ビッカース硬度は HV130-150。大電流を流せる銀の性質に耐摩耗性を付与することで、コネクター端子やバネ端子にも活用できます。

充電作業の挿抜に強い『硬質銀めっき』が可能になります!


サン工業の強み

サン工業が保有する表面解析室で電子顕微鏡やGDOES(グロー放電発行分光分析装置)を使い、銀めっきの被膜の状態を解析しています。硬質めっきに含まれるアンチモン量を正確なデータとして示すことができ、硬度の安定した銀めっきをご提供できます。


その他の銀めっき

無光沢銀めっき

皮膜がやわらかく、電気抵抗が低いのが特徴です。締結するバスバーに用いることで、接点抵抗を究極に下げることができます。

無光沢銀めっきの使用事例
  • 金属メタルシール
  • ネジ締結されるバスバー
  • ステンレスネジのカジリ防止

無電解銀めっき(置換銀タイプ、還元銀厚付けタイプ)

サン工業では電気を使用しない「無電解銀めっき」を置換銀タイプ(*)および、還元銀厚付けタイプで対応しております。(* 置換銀タイプは銅素材に対してのみめっき処理が可能)

特に還元厚付けタイプは、通常は不可能といわれる5μm程度の膜厚までめっきすることができますので、銀が必要な内径部などに対して新しい応用が期待できます。


サン工業の銀めっきについてはこちらのページもご覧ください。

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