東京は六本木にある「国立新美術館」で開催されていた「17th DOMANI・明日展～未来を担う芸術たち」展を観てまいりました。

この展示会は文化庁が若手芸術家を海外に派遣し、研修の機会を提供する「芸術家在外研修」の成果発表の場で、今年で17回目を数えます。いままでこの制度で1000名以上の若手芸術家が海外で研修してきたそうです。

昨今、日本の若者がとかく内向き思想で、海外での勇躍の機運にチャレンジする若者が激減しているのが現実です。そして、将来の日本の姿が暗雲とともに描かれてしまいそうで、イヤーな悪夢に似た未来像しかイメージ出来ない今が、とても不安なのです。今回の展示会で、陶芸、絵画、写真、アニメーション等の様々な分野に於いて将来を展望される12名の若手作家が世界中にその活躍の場を見出し、それら発表する大切な場となっていたのがとても頼もしく、一陣の光ような気がいたしました。

現在の日本の若者にとって、こうした展示会を体感することによってインスパイヤーされ、新たな自分の可能性を発見出来る機会となると思うのです。残念ながら、この企画展には一部の芸術に携わる人たちや限られた愛好家しか訪れておらず、もっと多くの若者にこそ観てもらいたい展示会なのでありました。