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めっきQ&A

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「アルマイト」と「アルミへのめっき」の違い

  • アルミニウム

アルミニウムへの表面処理と言えばアルマイトが有名です。

弊社では、アルミニウムの表面処理としてめっきをご提案することがございますが、「アルマイトで十分では?」と言われることがこれまで非常に多いです。そこで、「アルマイト」と「アルミへのめっき」それぞれの説明とメリット・デメリットについてまとめました。

アルマイトとは

アルミと言えば一番身近にあるのが一円玉ですが、アルミは錆びにくいという印象を持たれている方が多いと思います。このアルミを腐食から守っているのが酸化被膜であり、その酸化被膜を工業的にアルミ素材に成長させることで簡単に腐食しないようにするのがアルマイト処理です。アルマイトが利用されている製品で一番わかりやすいのは、窓枠の白っぽいアルミサッシです。

アルミへのめっき

アルミ上へのめっきは、アルマイトが酸化被膜を形成するのに対し、他の金属皮膜で覆うのがアルミへのめっきです。アルマイトと比較して難度が非常に高いのが特徴です。

アルミにめっきをするメリット

では、なぜアルミにめっきをするのでしょうか。

単純なコストだけで言えば、アルマイトの方が圧倒的に安く、ただ純粋に耐食性を上げるためだけであればアルマイトの方がメリットは大きいです。

さらに、アルマイトと一口に言っても色剤を充填した「カラーアルマイト」や、硬さを上げた「硬質アルマイト」など、性能を強化した技術も開発されています。

「アルマイト」ではなく「アルミへのめっき」を選ぶメリット

本題となりますが、なぜアルマイトではなくめっきを選ぶのか。
答えはめっきによる豊富な機能バリエーション付加です。

アルミへのめっきのメリット例(1)導電性

アルマイトは酸化被膜であるため、通常のアルマイトでは通電ができません。
導電性アルマイトもありますが電気抵抗が非常に高く、通電性を確保する場合はその部分を削る必要があります。

アルミへのめっきのメリット例(2)硬度

また、硬度についてもアルミへのめっきはメリットがあります。
硬質アルマイトでさえビッカース硬さが350程度であり、身の回りのドアノブや車の内装に使われているニッケルクロムめっきには遠く及びません。

アルミへのめっきのメリット例(3)耐食性

耐食性についてはアルマイトもそれなりに高いものの、アルミへのめっきには敵いません。
過酷な環境での使用や、両性金属のため薬品に弱いアルマイトでは腐食してしまう状況では使用できず、ステンレスで代替しているお客様もいらっしゃいました。

アルミへのめっきのメリット:まとめ

機能性の付与こそがアルミへのめっきのメリット

アルミにめっきという技術を利用することでアルマイトでは届かない「導電性」「硬度(硬さ)」「耐食性」以外にも「はんだ付け性」「低反射性」などの機能性を付与することができるようになります。機能性の付与こそがアルミへのめっきのメリットです。

「アルマイトよりも性能を上げたい」「アルミにこんな機能を付加できないか」「そもそもこれはアルマイトのほうが良いのか。めっきのほうが良いのか」などご要望や不明点がございましたら、サン工業までお気軽にご相談ください。


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