超低反射黒色めっき(UMB処理)のご紹介 〜反射率0.5%以下・耐熱900℃の次世代迷光対策技術〜
顧客のお困りごと
今回ご紹介する技術は、反射率が0.5%以下で900℃の耐熱性を持つ『超低反射黒色めっき(UMB処理)』です。弊社独自開発の処理で、特殊な下地処理によって一般的な黒色処理と比べ圧倒的な低反発率を実現しました。(※UMB・・・Ultimate Matt Black)
光学用途や半導体露光装置では迷光対策のために、黒アルマイトや艶消し塗装などが使われております。しかし、反射率が高いことによって入光した光がノイズになり、カメラレンズ、レーザー機器、画像検査装置等の検知精度や半導体露光装置のパターン転写の精度に悪影響を及ぼすことがございます。こうした分野において弊社UMBを導入して頂いたことで、お客様の製品性能を飛躍的に向上した事例もございます。
また、UMB処理とハードコート処理を組み合わせることで、耐摩耗性を上げることも可能です。
反射防止・迷光対策でお困りでしたら是非ご検討のほどよろしくお願いいたします。
UMB処理の特徴
①反射率 0.5%以下 ※一般的な黒アルマイトは5%程度となります。
②耐熱性 900℃ ※黒アルマイトは使用温度が100℃以上でクラックや退色が起こります。
③導電性 有り ※一般的な黒アルマイトとは絶縁です。
他処理との比較表

耐候試験後反射率 ※黒アルマイトとの比較
黒アルマイトは測定開始から2日目に表面が脱色。
一方UMB処理は3週間程の照射でも表面が大きく劣化なし。

応用事例と導入メリット
- 光学機器(カメラ、望遠鏡、レーザー機器など)
→ 反射防止により検知精度が向上。迷光の影響を最小限に抑え、クリアな画像取得が可能。
- 半導体製造装置(露光装置、電子ビーム描画装置)
→ 散乱光を抑制し、パターン転写の精度向上。微細加工における信頼性が向上。
- 放熱フィン・ヒートシンク
→ 熱吸収性が高く、放射効率が向上。高温環境下でも安定した性能を維持。
対応可能サイズ・材質
- サイズ:最大 800㎜(L)×400㎜(W)×800㎜(H)
- 材質:鉄・ステンレス・銅・アルミ 他