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技術レポート

無電解ニッケルめっきの硬さについて

無電解ニッケルめっきは、一般にはニッケルとリンの合金めっきである無電解ニッケル-リン(Ni-P)を指すことが多いです。リンがどれくらいめっき皮膜に含有されるかというのは、液の種類や液の状態によって、以下のように変動します。

○めっき速度⇒遅い方がリン含有量が上昇する

○液のpH⇒低い方がリン含有量が上昇する

○液のターン数(MTO、劣化度)⇒液が老化してくるとリン含有量が上昇する

といった傾向があります。

サン工業では、いわゆる中リンタイプ、中高リンタイプの無電解めっきを主に実施していますが、これらについて、熱処理した時の硬さ(マイクロビッカース Hv)を測定してみました。下のグラフは中高リンタイプのめっき皮膜をそれぞれの温度で1時間熱処理した場合です。測定は断面ではなく、表面から圧子を当てて測定しています。

液の状態にもよりますが、おおよそHv1000前後まで硬化することがわかります。

また、中リン(MP-LL)と中高リン(SE-660)では、わずかですが、中リンの方が、析出状態での硬さが硬いという結果となりました。

無電解ニッケルめっきの硬さとしては、一般的には、熱処理前でHv550前後、熱処理した最大硬さでHv1000前後という文献が多いですが、サン工業のめっきにおいても同様の結果となりました。