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開発課ってどんなとこ?

【第34回】開発課ってこんなところ

当コーナーで毎度先生役を務めてくれる河合さんは、開発課の課長である。まだ30代の氏が課長なら、同課は相当フレッシュであろうと察しがつく。開発課にはいま、河合さんの他、児玉さん、宮川さん、市河さん、征矢さん、松澤さんが所属し、6人の平均年齢はなんと29歳だ。今日はそんな爽やかかつエネルギッシュな仕事場へお邪魔した。

6人の侍の戦場は、07年にできた第3工場の3階にある。メンバーそれぞれのデスクが置かれた一室の隣は、以前にも紹介した表面解析室だ。ここにはつい最近、X線を使った新しい膜厚測定器が導入された。元素分析もできる優れもので、お値段も相当するらしい。同じフロアには他に実験室と試作ラインがある。

開発課のもとには、同社の営業を通じて顧客からの要望が伝えられる。例えば、量産化されていない表面処理をしてほしい、あるいはこれまでめっきできなかった素材へめっきしてほしい。こうしたテーマについて、めっき技術を確立し、お客様へプレゼンしたり、自社の製造現場での量産につなげたりするのが、開発課の仕事だ。

開発テーマにはいくつかのフェーズがある。すぐに量産できるもの、開発試作レベルのもの、現時点で世の中にない表面処理で、お客様と共同研究が必要なもの。6人にはそれぞれに担当する開発テーマがあって、日々黙々と取り組んでいる。開発と言っても、決して華々しい世界ではない。実験室で課題にトライする。データを取る。駄目だったら方法や条件を変えて挑む。表面解析室でチェックしてみる。その繰り返しである。

実験室は学校の理科の実験室そのままの趣である。ビーカーはたくさん買うとお金がかかるから、100円ショップのコップで代用する。実験用の小さなめっき槽だって食パンの保存容器を代用する。他にもいろんな工夫と知恵を重ね、「これで行ける」という成果が出たら、次は試作ラインでトライだ。実験室のビーカーやめっき槽には入らない大きさや数量のものを、実験テータをもとに処理してみる。今度は量産化へ向けた条件出しだ。そんなふうに試行錯誤を繰り返し、生産ラインに流せるまでに技術を立ち上げたら、彼らの仕事は終わる。地味な作業の繰り返しだが、この空間で今挑まれているテーマが、数年後イノベーションを起こしているかもしれない。そう考えるとワクワクする。

サン工業の開発部門が特殊な点は、めっきという工程が部品製造の末端部分に位置し、あらゆる産業分野のあらゆる製品に及ぶため、新技術に関する情報が集まりやすいことだ。そして、その情報が多いほど、また大手メーカーのものであるほど、開発のブレークスルーは加速する。ひいてはお客様のメリットにもなるのだ。だから、読者の皆様もサン工業の開発課へどしどし開発依頼をお寄せください。